リュドミラ音楽・ひとり旅日記

Give every man thy ear, but few thy voice.

良い子は真似しないでね、教訓的経験譚

5月3日、フィレンツェ五月音楽祭《フィデリオ》の上演に際してショーペロが解除され、ご機嫌で終演。マチネ公演だったので終わってからミラノに列車で向かい、翌日マルペンサから帰国便に乗る予定だった。

私の大誤算。マヌケとしか言いようのないことがここで起こった。
1日から始まったミラノ万博の影響、しかも日曜日とあって、その日のミラノ行きのきっぷは全てソールドアウト。翌朝早い列車もすでに買えなかった。
翌日の帰国便は午前中。どう考えても間に合わない。
券売機の前を立ち去って、さてどうするか、と考えた。鈍行で3回乗り換え、6時間程で行く手もあったが、真夜中にイタリアの地方都市で乗り換え待ちなんて無理。
今夜の宿を確保し、帰国便を取り直そうと決めた。
インフォメーションはもう閉まっているし、とりあえず朝チェックアウトしたホテルにききに行った。
「残念ながら今日は満室です。このあたりに並んでるホテルをあたってみてください。」
となりの四つ星ホテルも予約いっぱい。でもそこのレセプションの人が「となりだったら、きっと空いてます。きいてみて。」
そしてお隣の外壁工事中(中も一部改装中だった)のホテルへ。超フレンドリーなスタッフが「おひとり?けっこうです。」「列車ミスしたんです。荷物はまだ駅の預かり所にあるから持ってきます。」「どちらまで行く予定でした?」「ミラノ」「それはそれは…」最初の難関クリア。
booking com.でみるとけっこういい値段のホテルなのに、4人用のファミリールームをひとりで使って74ユーロだった。フィレンツェはこれに市税が一泊3.5ユーロかかり、キャッシュで支払うことになっている。
もう一度券売機で早朝便も買えないのを確認。みどりの窓口的なとこも行列。
預けた荷物を引き取り、ホテルに戻り次のミッション。
e-bookersで航空券の横断検索。一番便数がありそうなミラノー東京間ワンウェイ。何十万という高額のチケットしか出てこなかったらどうしよう、とドキドキしたが首尾よくアエロフロートが360ポンド台でヒット。時間も無理がないので、それに決めた。支払い手続きをしてブッキングの確認終了。(1時間程度後にチケット番号がメールで送られてくる)。次に明晩泊のミラノのホテル。街中は高いから、もう空港に近いホテルにした。予約完了。ここまで約1時間。
これがベストの方策だったのかわからないが、我ながら手際よくできたと思う。
夜10時頃、この日はお昼にサラダとチーズケーキを食べただけでお腹すいたけど、もう何もする気なく、水飲んで寝た。頭が興奮しててろくに眠れなかった。
翌朝、ミラノ行きの列車の席をとり、中央駅からはマルペンサシャトルで空港まで。そこからホテルへ。この記事を書いている。
やはり一人で旅するには周到な準備が必要。列車トラブル経験値がまた上がってしまった。
こんなこともありますよ、と自戒もこめて。何かのご参考になれば。