リュドミラ音楽・ひとり旅日記

Give every man thy ear, but few thy voice.

Vladimir Jurowski の注目公演放送2題

通常ウェブキャストがある演奏会などは、World concert hall やら、放送まとめをしていてくださるサイト、またはツイッターで告知されることが多いので、私があえて記事にすることはないけれど、これは周知されない確率が高いので記録しておく。まあ、興味を持つ人が少ないとも思う。

ユロ兄*1こと Vladimir Jurowski は、ロシア国立交響楽団芸術監督、エイジ・オブ・エンライトメント管弦楽団指揮者*2であり、実に多彩な活躍をしている。
彼と、そのふたつの楽団の今年の大注目演奏会(わたくし個人の、ですが)が、来週ラジオオルフェイで放送される*3

まずは5/17にモスクワMMDMで上演されたスクリャービン(ネムティン補筆)《神秘劇序幕》 ラジオオルフェイ JST 7/14, 1:00-4:00
これは作品自体がレア。*4ビデオインスタレーションを使用した上演だったようだが、正規ではなさそうなyoutubeの映像を見ると*5、たいしたことはなさそう。
tvkultura ru のニュース映像

 

お次は1/3にミハイロフスキー劇場で上演された、ムソルグスキー《ボリス・ゴドゥノフ》初稿による再構成4幕版《ボリス》*6
ラジオオルフェイ JST 7/18, 2:00-4:00

1TV.ru でのニュース映像

youtu.be

ナレーションも入っているようだ。

この作品は一度放送予定が中止になっている。今度はちゃんと放送してほしいな。

*1:いずれも指揮者の父、弟がいるので

*2:首席指揮者というものをおいていない楽団であるが、ユロ兄がこれにあたるのではないかと考えている

*3:この週はユロ弟の公演もまじえ、ほとんどユロ兄祭状態なのだが

*4:スクリャービンの構想では7日に渡るインタラクティブなオペラかオラトリオで、上演のために専用の寺院を建てようと考えていたとか。しかし、いくらかのスケッチとテキストを遺して作曲家は亡くなってしまった。そこでネムティンが20年あまりの歳月をかけ、スクリャービンの音楽語法を忠実に補筆再現(ほとんど作曲はネムティンってことだけど)し、序幕を完成させた

*5:Предварительное действо で検索するといちおうフル映像が出てきます

*6:初のピリオド楽器での上演