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リュドミラ音楽・ひとり旅日記

Give every man thy ear, but few thy voice.

ロイヤルオペラハウス《マクベス》ドレスリハーサル

Opera notes

きっぷを友人にゆずってもらって、今週末から始まる英国ロイヤルオペラ日本公演*1 の演目のひとつ《マクベス》のドレスリハーサル(最終通し稽古)を見学してきた。といっても、見学者を入れて行われたのは3・4幕部分のリハーサル。4年前にMETの来日公演時《ボエーム》のゲネプロを見せてもらったのだが、その時は学生の教育目的*2 もあったためか、本番とほぼ同じ、休憩込で1幕からの通しだった。(途中馬車がテーブルをひっくりかえすというアクシデントがあったり、指揮者の指示で同じ箇所を何度かやりなおしたり、という場面はあった)
カンパニーや招聘元の違いで、いろんな方策があるものだ。
見学者は少なく、2階のサイドと中央、3階の中央部分にばらばらと着席していた。

 ぶらあぼさんのアップロードビデオ。こんなかんじのところを見せていただいた。

youtu.be

今回注目してしまったのは、本公演では見られない「舞台監督」のお仕事。
ビデオで指揮者の頭の後方に、譜面を広げて陣取っている人だ。
演出家の意図と演奏を合わせ、照明、舞台転換、出演者へのキュー出し。
舞台上には助手がいて、人物の配置なども微調整していた。
私は学生時代、年に一度英語劇を上演するクラブにはいっていた*3 ので、素人学生演劇にも「ブタカン」というのは必須なのだったなと思いだした。
さまざまな「生」の要素が組み合わさるオペラ公演は、舞台監督の実力が最も試されるものであろう。
オケピと舞台上とのやりとり、座っていたかと思うと、舞台そでのほうにささっと移動したりとか、それらを見つつ舞台も観るというのが、リハーサルをみる楽しさかも。
歌手さんたちは、全体にフルヴォイスでは歌っていないのだが、客席もほとんど人がいないので、よく聴こえてきた。慎重に歌っていたのはレディマクベス役の Lyudmila Monastyrska で、彼女の弱音とていねいな演技がなんとも美しい。
男声陣は、それぞれ「ここ」という場面では、気合を入れて歌っていた。
しばらく不調でキャンセルが多かった題名役の Keenlyside も、シェイクスピア役者のような表現力は変わらず、おさえてはいたけれどそれなりの声量も安定していて、本公演だってきっと安心して見ることができるだろう。
オケの方も、東京文化会館だと上々に聴こえる。《ドン・ジョヴァンニ》はNHKホールで上演されるので、そっちだとどうなんだろう。
ともあれ、本公演がかなり期待できるような内容のリハーサルだった。
余談だが、《ドン・ジョヴァンニ》のツェルリーナ役で登場の天才メゾJulia Lezhneva嬢の宣伝熱心な父上と思しき方から、長々といかに彼女が素晴らしい歌い手であるか、と新しいCDについてのメッセージをいただいた。「Ms. Lezhneva の素晴らしさは日本のファンはよく理解しているし、みんな今回の来日公演もたいへん楽しみにしています」旨お返事したら、喜んでおられた。ロイヤルオペラの公演、お出かけになる方はどうぞ、お楽しみを!

で、来週末からまた欧州遠征*4に行くのだが、緊張とおちこみでいつもの私のように精神の立て直しが出来ない。こういうのはどうしたらいいんでしょうねえ。

 

 

*1:私は次の遠征があるので、本公演には行かない。

*2:METは中高生用にゲネプロ鑑賞会を設定していた

*3:字幕担当。瞬時に読める文を書くという傾向はこの時期に身についたような気がする。私の文章が自動翻訳でも英語やドイツ語に比較的正確に変換されてしまうのはたぶんそのせい

*4:ハウスデビューに駆けつけるという病気