バイロイト音楽祭における今年の新演出演目《パルジファル》の指揮者が、Andris NelsonsからHartmut Haenchenに代わった件*1受けて、DWがこんな記事を出した。
同様の記事がいくつか出ているが、私が見たうちではこのDWのが最も速かったので、ここが元だと思う。
1999年の演出家Willy Deckerの降板からここ15年の主な降板史
だ。ドタキャンとか話題性の高かったものだけで、他にも多くあると思う。特に演出家の交代なんてよくあることだし。Kusejの《パルジファル》とか、Lars von Trierの《リング》なんて見てみたいから、バイロイトじゃなくてもどっかで制作してくれないかしらね。
指揮者は戦前にトスカニーニやフルトヴェングラーも降板してるし、ドタキャンじゃなくても契約期間終了前に撤退みたいなこともあるし*2、おかしくないのかも。
歌手は2018年に再び戻るつもりというMeier様など。もちろん開幕数日前に降板して大騒動になった私のfavouriteの事件も載っている。
私がバイロイトの現(専用駐車場付)音楽監督を好きではないことを、親しい人たちはみんな知っている。現代の優れた指揮者のひとりであることは否定しないし、支持する人が多い理由もわかる。ワーグナーとピリオド楽器演奏が好きという趣味の一致で頻繁にメールのやりとりをしているオランダ人の友人*3は、Thielemannはトラディショナルなタイプであって個性的ではない、しかも独裁的だ(それは皮肉だがバイロイトには合っているのかも)。それなのに彼の振った《リング》は自分が非常に素晴らしいと思える演奏であったことに驚嘆したのだ、と語っていた。
バイロイト音楽祭もチケットが格段に取りやすくなったので、その友人も来年はぜひ行ってみたいという。祝祭劇場の音響に興味があるそうだ。
私が行くことはたぶんないので(favouriteかHengelbrockがまた出るとしたら考える)、聴いてきたら音響の詳細を教えてね〜と言ってある。
それにここんとこは、毎年何かしらこういう事件があるから、無関心ではいられないのは事実。少しはマシになってきたが、バイロイト音楽祭開幕は、やはり私には胸が痛む日なのだ。