リュドミラ音楽・ひとり旅日記

Give every man thy ear, but few thy voice.

「ピョートル大帝の家」再訪

2012年5月に初めて訪れたピョートル大帝の家に、アムステルダム在住Mevさんを誘って再び行ってみた。
アムステルダムから電車で20分程で行ける、ザーンダムの駅から歩いて15分程の住宅街の中にある。Mevさんの持っていたガイドブックにも載っていない。有名なオランダ村のザーンセスカンス博物館の別館ということになっているが、場所がまったく違うのでねらって来る人は少ないと思う。しかし、ロシア人にとってはサンクトペテルブルクの建都、近代ロシア誕生と関わる聖地なのだ。*1

「ピョートル大帝の家」は、17世紀、ピョートル大帝がヨーロッパ歴訪の際、アムステルダムで造船技術を学ぶために一時的に滞在した家だ。船大工の棟梁の家といったところか。いやだと言う家主にむりやりねじこんで何日か滞在したらしい。その後すぐにアムステルダムに移動した(させられた)そうだが。

f:id:Lyudmila:20170715200415j:plain これが入口。オランダのごく古い民家のひとつ。

 

f:id:Lyudmila:20170715200228j:plain 外観はこれ。この中に昔の家がそっくり収まっている。

中の「家」以外の展示が変わっていたし、いいかげんな掲示物などもなくなっていた。
2013年にリノベーションされたそうだ。以前の展示状態も見ている私はラッキー。やっぱり「私のピョートル大帝」とは縁がある。
「家」の側の広場にはこの「船大工姿のピョートル大帝」像がある。駅前ではないので見逃されること必至。 

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以前の展示では、ピョートル大帝とロマノフ王朝の人々の肖像画が多かったのだが、だいぶ減っていた。

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古いせいか家の床は傾き、このように扉部分もななめになっている。受付の女性が小さなゴムボールを投げて傾斜具合を見せてくれた。

 

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家の裏には綺麗な庭がある。手入れのゆきとどいた庭は以前と変わらない。白い紫陽花がすてき。その前に立つピョートル大帝の元飼い犬(毛色は白)。

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ザーンダムの駅前はまだ工事が続いていたが、街は整備され、小さな運河をはさんで整然とお店が並んでいた。建物の色使いは、観光客が想定するいかにもオランダ風のものだった。

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駅のすぐ横にある、ザーンダムの市役所。ブルーナ風というか、かわいいでしょ。

ピョートル大帝の船大工エピソードは、ロルツィングのジングシュピール《ロシア皇帝と船大工》で知ることができる。作品自体はあまり上演されないが、作中の「さらばフランドルの娘よ」は、コンサートピースとしてよく取り上げられている。ハイテノールで歌われるとても美しい曲だ。*2

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ザーンダムからアムステルダムに戻り昼食をとった後には、エルミタージュアムステルダムに「また」*3出かけ、今年はロシア革命100年ということで、ちょうど開催中の展覧会を見物した。
私のなかのロシアは、いつも帝政ロシアなのだ。

*1:前世はピョートル大帝の飼い犬だったと信じる私にとっても聖地

*2:ピョートル大帝ではなく、フランスのシャトーヌフ侯爵という登場人物の歌

*3:時間があれば必ず行っているのだ