リュドミラ音楽・ひとり旅日記

Give every man thy ear, but few thy voice.

カルカソンヌ

フランスではモンサンミッシェルに次ぎ観光客を集めるカルカソンヌの城塞都市まで行ってきた。
20年前に一度バルセロナから行ったがその時は城の中に入れなかったので、リベンジだ。
朝ボルドーのアパルトマンから出てこの日は駅前のホテルに宿泊予定で、荷物を持って駅まで移動した。トラムはまだ復旧していなかったためバス停までが遠かった。ホテルに荷物を預けるということも考えたが、急いでいたので駅のロッカーに預けた。サービスセンターでセキュリティチェックののち、ロッカーに荷物を入れる、のだがやり方がわからず係のおじさんにお手数をかけてしまった。
カルカソンヌに行くにはボルドーからまずトゥールーズに行かねばならない。
もしかしたら乗り遅れたりするかもしれないと思って、電車のきっぷは買っていなかった。
本当に乗り遅れそうになって、きっぷ買わずに乗り込んでしまった。
乗ってしまった電車のきっぷはアプリでは購入できない。そのため正規運賃を車掌さんに支払うことになってしまった。時間に余裕を持って、計画的に移動しましょう。
トゥールーズからカルカソンヌまでのきっぷは購入できた。

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さて、カルカソンヌ駅に到着すると、目的のCité Médiévaleまではどうやって行くか。
空港からのバスの案内はあるが、駅からバスで行く人は少ない。
駅を出てすぐ前に運河の橋があり、そこを渡ってすぐ左側にバス停がある。
そこで4番Cité Médiévaleと行先表示のあるバスに乗る。運賃は1ユーロ。歩くと30分くらいだそうだ。バスは1時間に1往復しかない。
私の場合はちょうどバス停に行ったら4番バスが停まっていて待ち時間なしで出発できた。Cité Médiévaleの前に着いたらすぐ帰りのバス停を探して時間を確認しておいた。

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時刻表

バス停は駐車場のすぐ上の方にある。路線バスなのでスケジュール通りに来るわけではない。

 さて、到着。

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入り口

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ヨーロッパ最古の城塞都市である。

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街の中へ入って、まずは名物のカスレを昼食に食べようとお店を物色。少し中に入ったところの比較的小さなレストランを選んだ。
カスレはかなり胃に重い料理なので、小さめポーションがありそうなところだ。
食べきれる分量が出てきてよかった。

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豆と肉の煮込み料理

昼食がすんだらお城の見学だ。雨ふりだったため見学者は少なく、すぐに入ることができた。

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城の窓から見える街

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内部は博物館も兼ねている。中世の要塞、つまり戦いのための城だということがよくわかる。ここでも中世祭りが毎年開催されているそうで、その時には騎士コスプレやトーナメントが見られるそうだ。
城を出てから、サンナザーレ教会へ入った。ここは20年前には係の人に鍵を開けてもらわないと入れなかったような記憶があったが、少なくとも今はずっとオープンだ。

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晴れていても薄暗い内部にステンドグラスが美しい。
街路の両脇にはお土産屋、飲食店、ホテルが立ち並んでいる。名産らしいキャラメルを買い、さて早めにバス停に向かって歩き出した時に悲劇が起こった。雨に濡れたマンホールに滑ってしまい、右ひじから石畳に倒れて強打してしまった。痛くてしばらく起きられなかった。近くを歩いていた人たちが、びっくりして助け起こしてくださった。なんども「サヴァ?」と聞かれ、なるほどça va?というのは「大丈夫?」というのにも使うのだな、とわかった。やっとのことで「メルシ」とだけ答えて、とぼとぼと坂を降った。ほんの少し頭も打ったのと痛みとショックでぼんやりしてしまった。
バスを待つ間、痛めたひじを見てみると、ずいぶん出血していた。あるだけのティッシュを使って押さえていたがそれもなくなってしまい困った。
バスが行きに乗った場所に近付いた時に大きめの薬局が見えたので、バスを降りてまっすぐそこに向かった。
実はこの時自分では怪我をしたところが痛くて曲げられないため、よく見えていなかった。考えているより悲惨な状態だったようで、薬局*1に入ってすぐ店員さんに「転んじゃったのでプラスター ないかな?」と聞くとびっくりされ「奥に行って!」と指示された。途中でも「まあ、ひどい!早くあちらのスタッフに言って」と念をおされ、調剤部門は行くと薬剤師さんらしき人がすっ飛んで来て手当をしてくださった。出血をおさえてくれたのは助かった。
何も費用は取られなかったが、そのまま出るのは気が引けたのでお手拭き用ウェットペーパーを1パック買って駅に戻った。
朝と逆ルートでボルドーまで帰る。トゥールーズ行きは20分ほど遅れていた。
このためまたトゥールーズで乗り換え電車に遅れそうになった。
乗り換えのホームまで行くとなぜか乗る手前にチェックポイントがあり、e-ticketは不具合で表示されなくなり焦った。その場合はパスポートの提示を求められるが、乗れないことはない。
またまたギリギリに乗り込み、痛む右腕に泣きそうになりながらも少しホッとした。
ツィートすると心配してくださる方がたくさんいて、ずいぶんと勇気付けられた。ありがとうございました。
でも自力でまたカルカソンヌまで行くことができてよかった。それから後で知ったことだが、カルカソンヌの城塞内のインフォメーションには日本人スタッフが一人いるのだそうだ。その話は帰りに聞いたので、私はそのインフォメーションには寄らなかった。残念。次またお天気がいい時に行きたい。
今回の教訓:スニーカーでも滑るのでマンホールの上を不用意に踏まないこと。時間に余裕を持って交通機関を利用すること。清浄綿とティッシュ、タオルは持って出かけること。バルセロナからの方がTGV直通があるから便利かも。

怪我の具合は2週間経った今、だいぶよくなった。

*1:日本でいうと調剤薬局つきドラッグストア的なものだった