リュドミラ音楽・ひとり旅日記

Give every man thy ear, but few thy voice.

Opera

Fidelio at Teatro di San Carlo 25092017

同公演2回目の鑑賞。席は平土間前方下手側。舞台をちょっと見上げる格好になった。ステージ付きも楽しいが、この作品はコンサート形式の方が合っているような気がする。舞台設定がはっきりしていて、視覚に頼らなくても情景を思い浮かべることができるから…

Fidelio at Teatro di San Carlo 23092017

ヨーロッパで現役最古の歌劇場として有名なサンカルロ劇場。たしかに古色蒼然としている。デジタルサイネージもないし、入口も重い木の扉だった。(しかも公演前に開場するのが遅い)トイレは無料だったが、個室のカギが壊れていたりナポリっぽかった。 天井…

Tannhäuser in Bayerische Staatsoper Japan tour 28092017

素晴らしい演奏だった。今回は友人の伝手で最前列の席であったため、視界は抜群。すぐ前のオケピットから個々の楽器の音はよく聞こえた。身長が低いKiril Petrenkoのようよう見える横顔と、高く挙げられた両手にしばしば見とれる時間であった。静謐で精密、…

Paavo Jarvi 指揮 《ドン・ジョバンニ》 at NHKホール 09092017

NHK音楽祭2017の最初の公演《ドン・ジョバンニ》を聴いてきた。オペラをあまり振らないPaavoさんではあるが、そういえば《フィデリオ》も観たなあとか、ちょっと前のことだとすぐ忘れてしまう。演奏会形式だが、衣装や演技もそれなりについていて、セミステ…

Roberto Alagna のローエングリン( バイロイト音楽祭2018)デビュー

さて今年もバイロイト音楽祭の開幕日がやってきた。プレミエは《ニュルンベルクのマイスタージンガー》Philippe Jordan 指揮、Barrie Kosky*1 演出なのでけっこう楽しみにしている。当日はEBUの各ラジオ局でライブ放送があるし、日本でも一カ月も待たずにテ…

Salome at Dutch National Opera 05072017

楽日である。初日は6月9日、6月末にラジオ放送・テレビ放映*1もあり、favouriteは、ここしばらくそういう機会を逃してきたので、無事にここまで完走することをずっと祈っていた。少し公演の間が空くとサンクトペテルブルクに戻り、《トリスタンとイゾルデ…

Salome at Dutch National Opera 02072017

ホランドフェスティバルの一演目でもあり、Ivo van Hove演出、Gatti指揮でオケはもちろんマエストロが今季首席指揮者として就任したコンヘボ*1、タイトルロールはロールデビューではあるが、他のキャストは万全を配置しているかなり力の入ったものだった。 …

Lucia di Lammermoor at NNTT 26032017 & Slav epic

アルフォンス・ミュシャの《スラヴ叙事詩》が、プラハ以外で世界初公開ということで、行ってきた。大昔にあったミュシャ展でそれに類する大型絵画を観たような記憶があるのだが、なんか違うものだったのかな。ともあれ、春休みに入りたての土曜日に行ってみ…

Prince Igor at Dutch National Opera 26022017

ミュンヘンからアムステルダムに移動。マチネの開演は午後2時。時間通りの運航だとして、スキポールに着くのが午後1時20分。30分程でミュージックシアターまでは行けるが歩く時間とか電車の乗換えがあるから、まあ遅刻だろうなとは思っていた。 市内交通のIC…

The fiery Angel at Bayerische Staatsoper 25022017

昨年7月のミュンヘンオペラフェスでの上演を観てはいるが、指揮者とヒロインが代わっているのと、演出が好き、もちろんfavouriteの新しい当たり役がもう一度みたいということで再演の鑑賞に臨んだ。過去記事はこちら。 席は1階最前列しもて寄り。favourite…

Der fliegende Hollaender at Teatro Real Madrid 20122016

この公演はBenjamin Bruns*1 以外はA,Bでキャスト総入れ替えの公演だったが、私はBキャストの公演については、時間があれば観ようと考えていたのできっぷは買っていなかった。あまり他の人との比較には興味ないのかな?と思っていたfavouriteが「この公演は…

Der fliegende Hollaender at Teatro Real Madrid 17122016

私の席はこんなとこ。2階上手サイドのはしっこだったため、舞台の半分以上は見えない。目の前にモニターがあるのでそれを見ればよし。オケピの上に位置するため、音は私の好きなかんじに聴こえる。リヨンオペラ等とのコープロだが、レアルでは新演出初日値…

近況いろいろ

近況をささっと記録しておく。 ウィーン国立歌劇場来日公演《ナクソス島のアリアドネ》 今回も棚ボタ式鑑賞。優しいおともだち、ありがとうございます。 Dirigent:Marek Janowski Regie:Sven-Eric Bechtolf Der Haushofmeister:Hans Peter Kammerer Ein M…

Don Giovanni at the MET 08102016

昼公演の《トリスタンとイゾルデ》の後、《ドン・ジョバンニ》を観ることにした。当日で、ファミリーサークルの1列目真ん中というなかなかお得な席を購入できた。昼とはうってかわって女性率が高いし、席の位置のせいか観客の平均年齢も下がったような気が…

Tristan und Isolde at the MET 08102016

この日の公演はMET Live in HD の配信・収録だった。 TRISTAN UND ISOLDE by Richard Wagner Conductor: Simon Rattle Isolde: Nina Stemme Tristan: Stuart Skelton Brangäne Ekaterina Gubanova Kurwenal: Evgeny NIkitin King Marke: Rene Pape Director:…

マリインスキー劇場《セミョーン・コトコ》映像発売(今年の誕生日プレゼント)

プロコフィエフ生誕125年の今年、またしても私のお誕生月のプレゼント?とても嬉しいお知らせがありました。(Lyudmila、狂喜乱舞状態です) プロコフィエフのレアオペラ《セミョーン・コトコ》のマリインスキ―上演版の映像メディアリリースです。しかもいき…

Der Rosenkavalier at Bayerische Staatsoper 17072016

ミュンヘンオペラフェスティバルの各演目のきっぷは、あらかじめリクエストをしておくことになっている。私はまず《炎の天使》のリクエストを入れておき、そちらの確保ができてから《ばらの騎士》の希望を入れた。しばらく経って、BSOから「☓☓のお席を取れま…

The fiery Angel at Bayerische Staatsoper 16072016

バイエルン国立歌劇場の《炎の天使》は、昨年11月にプレミエ。もちろんミュンヘンでは初めて上演される作品だった。*1その一年前にfavouriteから出演すると聞かされてから、楽しみに待っていたがプレミエの時点では現地に観に行くことはできなかった。半年以…

Fidelio in Wiener Festwochen at Theater an der Wien 20062016

前夜から雨。それと同時にある出来事があって、私はひとりで大泣きしていた。朝になってもめそめそしていたが、この日の公演には大好きな友人とふたりで行くことになっていたのでそれが救いだった。この日はミントグリーンの細かい縦縞の木綿着物に長尺の半…

Theater an der Wien と《フィデリオ》または《レオノーレ》

今回出かけたのはウィーン芸術週間のプログラムとしての《フィデリオ》。アンデアウィーン劇場の通常公演には入っていないものだ。シカネーダーが創設したこの劇場の最初の音楽監督は、当時新進気鋭の作曲家だったベートーベン。彼の作曲した唯一のオペラで…

Fidelio in Wiener Festwochen at Theater an der Wien 18062016

またしても到着当日、開演ぎりぎりに劇場にすべりこむ予定で出発。しかし、乗継が30分ほど遅れたため、ウィーン到着も30分遅れ。荷物が出てくるのを待つ時間もないので、機内持ち込み手荷物のみ*1。ちょうどCATに乗ることができ、ミッテ駅まで最短の16分。U-…

Annaのエルザデビュー、Nadjaのオルトルートデビュー

5月から6月にかけて、Anna Netrebko は、ゼンパーオパーと、マリインスキー劇場でエルザ*1 のロールデビューを果たした。彼女は2年後にバイロイト音楽祭でもエルザを歌う予定。ワグネリアンとファンの間でも賛否両論であった。彼女自身はワーグナーの作品…

3月観たもの聴いたもの、まとめて

予告どおりに、Stanislav Kochanovskyの日本デビューのため、オーチャードホールまで行ってきた。 私が彼の演奏の録音を聴いたのが2年前。それ以後、彼の活躍は目覚ましく、ヨーロッパ中を飛びまわっているようだ。地元のマリインスキ劇場でも頻繁にオペラ…

TOSCA at Wiener Staatsoper 10022016

「稼ぎに来てるのに、ギャラをもらわずに帰るなど言語道断。必ず歌う*1」との宣言通り、我がfavouriteは復活。しかし今回はアンジェロッティ役と堂守役が降板。 ← はじっこのピンクの紙に変更が記載されていた。 Patrick Lange: DirigentMargarethe Wallmann…

Rusalka at Wiener Staatsoper 09022016

どうも風邪が流行っていたようで、ルサルカ役も降板、代わりにNylund がジャンプイン。図らずも12月に続いて、Vogt, Nylund ペアを鑑賞することとなった。favourite が出るから観るが、私はプッチーニがたいくつでしかたない。同時期に《ルサルカ》が上演さ…

WSO《トスカ》ドタキャン顛末 07022016

これは公演の鑑賞記ではありません。 私は幸いにして、お目当ての歌手のドタキャンに当たったことは今までありません。きっぷを買った後にキャンセルになったことはありますが、行くか行かないか、を決める余裕があることばかりでした。 先月、同じウィーン…

LOHENGRIN at Het concertgebouw Amsterdam 20122015

コンヘボ《ローエングリン》二回目はこの格好。帯の柄が白木蓮で、季節はずれなんだけど、わかりゃしない、ということで。外ではコート代わりにチャコールグレーと黒のよろけ縞の長羽織を着用。 これが今までになく好評で、写真撮らせて!とかお客のオランダ…

Maskarade at Het Concertgebouw Amsterdam 19122015

諸事情により、この日はボザールのSabadus のコンサートを諦め、DR放送響の《仮面舞踏会》コンサート形式を聴きに行くことにした。デンマークの誇るヘルデンテノール、Stig Fogh Andersen のインターナショナルでは最後の公演になる、ということでもあった。…

LOHENGRIN at Het concertgebouw Amsterdam 18122015

一年前は同じくアムステルダムのネザーランドオペラの方で《ローエングリン》を2回鑑賞した。 lyudmila-galahad.hatenadiary.jp 今年はコンセルトヘボウで演奏会形式*1 だ!とワクワク。オケはもちろんRCO、合唱はネザーランドオペラのコーラスだし、歌手は…

《炎の天使》ちょっとメモ

11/29日、日本時間では翌日の午前3時、バイエルン国立歌劇場の新演出《炎の天使》の初日公演が、BR-Klassik でライブ放送された。(ドイツでありがちな)舞台演出へのブーもなく、音楽的に素晴らしく、ものすごい上演であるのがよくわかった。3年前には、こ…