リュドミラ音楽・ひとり旅日記

Give every man thy ear, but few thy voice.

2020年

2020年はこれまでとはまったく様相の違う年になりました。
3月に退職し、勉強してからフリーランスで働こうと考えていたところ、COVID-19のパンデミックによる経済的な対策(フリーランスや中小企業のためのセーフティネットとして元からあるものです)の実施に人手がいる為、そちらを手伝うことに。
その後もつい何日か前まで、休日も出勤する繁忙状態でした。退職したはずなのに、最も働いた日々であったように思います。

そんな中、11月にパリ在住の映画製作者からメールをいただきました。
長い時間かけて撮ってきたEvgeny Nikitinのドキュメンタリーフィルム 'The Rocking
baritone' がもうすぐ出来上がるという内容でした。
製作者のNormand氏は、これまでもサンクトペテルブルクに通い、マリインスキー劇場やVishneva のドキュメンタリーを発表しています。2013年からはNikitinを追い、世界各地の公演場所で彼を撮ってきました。私は2014年にリセウ劇場で彼に遭遇していました。すっかり忘れていたのですが、彼に「バルセロナで会ってるよね」と言われ、一人で大きな撮影用カメラを操っていた人がいたのを思い出したのです。
ご多聞に漏れずフランスも経済状況がよろしくないため、フィルムのリリースのためにクラウドファンディングをする予定とのこと。
どれだけ協力できるかわからないけど、宣伝には尽力をするつもりです。
ずっと頭を押さえつけられ、狭い場所に閉じ込められているような閉塞感が少し緩んだような気がしました。

外国どころか日本国内でも行き来がままならず、不自由な日々が続いています。
苦しい生活を余儀なくされている方々も本当に多く、早くこの禍が収まり、安心して過ごせる日が戻るようにと願ってやみません。