リュドミラ音楽・ひとり旅日記

Give every man thy ear, but few thy voice.

Maxim Mironov recital tour in Japan 2024

  1. プロローグ    

    新型コロナパンデミックによる行動制限がようやく緩和されてきていた2022年末、オペラ仲間の友人Nさんから「マキシムに日本でリサイタルをする話をつけてきた。チケット販売など催事運営はクラシック名古屋に依頼する。できれば満席の会場で歌ってもらいたいので、広報について相談にのってほしい」と話をされた。
    私は「誰かを応援している人を応援する」ことをモットーとしているため、迷うことはなく、出来る限りの協力をする、と答えた。すでにツアータイトルとプログラムはマキシムが決めていた。その内容でリサイタルをしたい、という強い希望が感じられたし、日本のベルカントオペラファンが満足する内容だと思った。
    マキシム自身は何度か日本でオペラの舞台にのっているし、その際にかなりのファンを獲得しているはず、さらに日本ロッシーニ協会の後援も得られるということでツアー計画は始まった。

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Götterdämmerung at Opernhaus Zürich 09112023

私は《神々の黄昏》が好きだ。圧倒的にコスパがいいからである。Vogtさんのジークフリートデビューを聞いてみたいこともあって、出かけることにした。初日と二日目のきっぷを購入してあったのだが、初日には行かないことにしてミュンヘンに仕事で行っている友人に譲った。*1その友人はオペラを見るのが初めてだと言っていたが演劇をやっていたそうで「オペラがこんなに演劇的なものだなんて!」と感激していた。現代のオペラ歌手の演技力に心底仰天したらしい。「ジークフリートの人は、ただもんじゃない」と言うのに笑ってしまった。確かにVogtさんはただもんじゃないけど。

 

Siegfried: Klaus Florian Vogt
Gunther: Daniel Schmutzhard
Alberich: Christopher Purves
Hagen: David Leigh
Brünnhilde: Camilla Nylund
Gutrune: Lauren Fagan
Waltraute: Sarah Ferede
Erste Norn: Freya Apffelstaedt
Zweite Norn: Lena Sutor-Wernich
Dritte Norn: Giselle Allen
Woglinde: Uliana Alexyuk
Wellgunde: Niamh O'Sullivan
Floßhilde: Siena Licht Miller
Wotan: Wolfram Schneider-Lastin
Stunt: Valentin Lendenmann
Philharmonia Zürich
Chor der Oper Zürich

Music Direction Gianandrea Noseda
Producer Andreas Homoki

*1:ジャーナリストの研修で新聞社に籍を置いているので、担当分野は異なるが興味を持ってくれるだろうと思ったのだ

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Franco Fagioli at Teatro Real Madrid 07112023

モーツァルトがカストラートの声のために書いた声楽作品を集めたFranco Fagioliのソロアルバム Anime Immortali のコンサート。楽団付きツアーとして欧州を回っているものだが、連続ではないのでそのせいなのか何なのか、マドリード公演は録音で担当したアンサンブルではなく、ポーランドのピリオドアンサンブルのCapella Cracoviensisと一緒だった。 

開演前におしゃべりした友人が「コントラバス担当は私の友人。いいアンサンブルだと思う*1。それにしてもオケ付きツアーなんてお金持ちだね。」と言っていた。
席はオンラインで買うときに前方席はペアでないと購入できず、しぶしぶシングルで買える席*2にしたのだが、ちょうどフラちゃんの位置の前で音も良いところだった*3


F. Schubert (1797-1828) - Sinfonía nº 5. Primer movimiento. I. Allegro

W.A. Mozart (1756-1791​​​​​​​) - Se l'Augellin sen fugge (La Finta Giardiniera / Ramiro)

F. Schubert - Sinfonía nº 5. Segundo movimiento. II. Andante con moto

W.A. Mozart - Ah! se a morir mi chiama (Lucio Silla / Cecilio)

F. Schubert - Sinfonía nº 5. Tercer y cuarto movimientos. III. Menuet. Allegro molto y IV. Allegro vivace

W.A. Mozart - Parto, parto, ma tu ben mio (La Clemenza di Tito / Sesto)

- intermission -

W.A. Mozart - Deh, per questo istante (La Clemenza di Tito / Sesto)

- Quinteto para clarinete (I. Allegro, II. Larghetto, III. Menuetto - Trio I - Trio II, IV. Allegretto con variazioni) KV 581

- Exsultate, jubilate KV 165

-- encore

W.A. Mozart

- Lungi le cure ingrate (Davidde penitente, K. 469)

- Voi che sapete(Le nozze di Figaro)

*1:彼女のオケの優劣判断はコントラバスにかかっている

*2:しかも高い!

*3:事前にカッサでごねてみたのだが、ここすごく良い席だから変えない方がいいと言われた。その通りだった。

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チューリヒとマドリード

11月初めの旅行記録。チューリヒは9年ぶり、マドリードは7年ぶりに訪れた。
初めて乗るswiss air  ロシア上空を飛べないので北極圏回りで往路14時間、復路13時間。現在だと短い方かな。

こんなに揺れないのも初めてだな、と思いつつ何事もなくチューリヒ空港に到着。直行便だからと荷物を預けていたのでそれをピックアップして、電車でチューリヒオペラ近くのホテルまで。最寄駅から徒歩4分と、非常に近い。空港から30分くらいで着いてしまった。翌日すぐマドリード行きの飛行機に乗るのにわざわざここまで来たのは、荷物を預かってもらうつもりだったのと、空港近くのホテルは高い!この近さだからいったん後の日と同じホテルに泊まる方が楽だと判断したから。

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Parsifal at Gran teatro del Liceu 02062023

リセウのパルシファル2回目の鑑賞。開演前に、この日に亡くなったフィンランドの作曲家Kaija Saariahoの訃報と、アンフォルタス役が同じくフィンランド出身のTommi Hakalaに交代との舞台アナウンスがあった。

PARSIFAL: Nikolai Schukoff

KUNDRY: Elena Pankratova

GURNEMANZ: René Pape

AMFORTAS: Tommi Hakala

KLINGSOR: Evgeny Nikitin

TITUREL: Paata Burchuladze

Conductor: Josep Pons
Symphony Orchestra of the Gran Teatre del Liceu
Chorus of the Gran Teatre del Liceu (Pablo Assante, conductor)
Coral Càrmina (Daniel Mestre i Dalmau, conductor)
Cor Infantil Amics de la Unió (Josep Vila Jover, conductor)

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Parsifal at Gran teatro del Liceu 30052023

 

Claus Guthの舞台がバルセロナ・リセウ大劇場に戻ってきた。
初演から12年、チューリヒ、マドリード、東京(二期会)でも上演されてきた傑作演出だ。

PARSIFAL: Nikolai Schukoff 

KUNDRY: Elena Pankratova

GURNEMANZ: René Pape

AMFORTAS: Matthias Goerne

KLINGSOR: Evgeny Nikitin

TITUREL: Paata Burchuladze

Conductor: Josep Pons

Symphony Orchestra of the Gran Teatre del Liceu

Chorus of the Gran Teatre del Liceu (Pablo Assante, conductor)
Coral Càrmina (Daniel Mestre i Dalmau, conductor)
Cor Infantil Amics de la Unió (Josep Vila Jover, conductor)

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モンセラット攻略

バルセロナ近郊の観光地で現地ツアーで行くのが一般的だが、円安の今はなんでも安く済まそうと公共交通機関を使って一人でモンセラットに行ってきた。
午前10時や11時に現地に着くと、とんでもなく混雑しているので、早朝出発作戦を決行。時差のおかげで朝早くに目が覚めてしまうので、この点は余裕である。
まずはメトロでエスパーニャ駅まで行き、そこからFGC(バルセロナ公営鉄道)に乗り換える。

メトロからFGCへの乗り換え表示

FGCとモンセラット登山鉄道あるいはロープウェイの券売機

券売機でモンセラット本山までのチケットを買うことになる。これがかなり曲者で、博物館入場券付きとか一瞬お得かも?と惑わされるコンビチケットがある。ここで入場券など買わずとも困らないので、FGCと登山鉄道かFGCとロープウェイか、の組み合わせを選べばいい。ロープウェイは座れない(乗車時間は短い)けど登山鉄道は座ってゆっくり行けるので、私は往復 Adult Return Tiket,combined Train + Rock Railway  を購入。行きは登山鉄道、帰りはロープウェイで戻りたいという場合はsingleで別々に買う。登山鉄道をロープウェイは乗り換えの駅が違うのでそこだけ要注意。
モンセラットまでのFGCは毎時36分発。朝は16分発もあり、私は7:16発に乗車。

改札。ここから入るよ〜。乗り場は左に行って一段下がったホーム
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