リュドミラ音楽・ひとり旅日記

Give every man thy ear, but few thy voice.

ラッシュチケットで Il Trovatore 鑑賞

時間が前後するが、2/12にラッシュチケットを購入して《トロヴァトーレ》を鑑賞したことについて。
METは日曜は公演なし。ならば月曜に上演している《トロヴァトーレ》を観にいきましょうということになった。そこで月~金曜日までは正午に、土曜日はマチネ開演4時間前、ソワレは14時に売り出しになるラッシュチケットを買うことにした。値段は25ドル。いいですか、どの席でも25ドルで出てきますよ!
現在はオンラインで購入することになっている。

ここ参照 

Rush Tickets

お昼にさくっと申込み、オーダーナンバーが送られてくるのでそれを控えて、開演前にボックスオフィスで引き換えてもらうだけ。
オーケストラのH列中央よりの席が当たった。大人気公演は無理だとしても、再演などでチケットがさほど売れていなさそうなものは、これを買うのがお得だと思う。
安い席を買っといて、後でさらに安くラッシュでいい席を確保するのもいいかも。

 今回のトロヴァのお目当てはアズチェーナのAnita Rachvelishvili*1と主役のヨン様ことYonghoon Lee
指揮者もMarco Armiliatoとイタオペ聴くなら万全だ。
ヨン様応援団か、私達の並びの席にはずらっと韓国の方々が着席。幕間でも目立つのは韓国人客。
Rachvelishviliは、舞台近くで見ると役柄にしては若くて美しく見えた。しかも声がきれいだし、技術にも磨きがかかっているのでレオノーラがかすむ存在感があった。いやもともとアズチェーナ役ってそういうものかもしれない。ただもうひとりのキャストのZajickに比べると凄みとか母の恨みの深みというのは少なかったかも。
レオノーラのRowlyもとても豊かで美しい声を持っているし、容姿や物腰もぴったりだと思われた。
ヨン様はあいかわらずのデカ声であった。素がきっと真面目な方なのだろう。折り目正しい、という歌唱でマンリーコのアホ全開カバレッタ(しかし勝負どころの)「見よ、恐ろしい炎を」も優等生的にまとめていた。*2
Armiliatoは歌手をうまく歌わせるし、ヴェルディなんかはお手のものだろう。私は何も文句なし。
こういう騒々しいイタオペならば、拍手がかぶろうが大向こうが入ろうか何も気にならない。むしろ楽しいんじゃないか。
約3時間で(短いな)終演。

*1:舌かみそうな名前、と言われるが、私は間違えないのが自慢

*2:ハイC?入れてなかったと思う。