リュドミラ音楽・ひとり旅日記

Give every man thy ear, but few thy voice.

Angela Gheorghiu concert in Amsterdam at Het Concertgebouw 25112014

出発前夜にオランダ在住で私のバーチャル姉レイネさんから、コンセルトヘボウでのGheorghiuのコンサートのチケットが当たった*1ので行ける人いませんか、とメッセージがあった。
私はちょうど空いている日なので、同じく他でもごいっしょするはずのKさんとともにありがたくいただくことにした。
ロンドンからの帰りでぎりぎりの時間だったが、またしてもKさんのご指示に助けられつつ、初コンセルトヘボウ*2体験。

Angela Gheorghiu, Soprano

Marius Vlad Budoiu, Tenor

Het Gelders Orkest

Tiberiu Soare, Conductor

 プログラムはプッチーニやヴェルディ、チレア、カタラーニのオペラアリアなどで、イタリアオペラのスタンダードってかんじ。私の守備範囲からは大きく逸れているので、まあそういう意味では新鮮であった。
実は私は過去にあったMETのカツラ事件*3の公演に行っていて、その時以来Angelaをわざわざ聴こうなどとは思わなくなったのだ。
だから彼女の実演を聴くのも初めて。なんだかんだと言われるが、やはり一流のソプラノである。よく歌っているピースだろうし、よく練られて完璧な歌唱だった。声も姿も美しい。衣装は3種類で、最後の赤いドレスはどうかと思ったが、最初のふたつの黒の衣装は素晴らしく似合っていた。すっきりとした身体のラインを保っているのも、並々ならぬ努力が窺える。
この日の舞台写真がAngela のサイトに載っているのでご覧ください。

また、お伴のテノールがなかなか上手くて、なぜかローエングリンの「遥かな国」まで歌ってくれちゃったのにはびっくりした。私のためかと思った。
オケの演奏とテノールのソロも、水増し感などまったくなくいいかんじに組み合わせてあったし、アンコールも3曲。楽しい内容だった。
割り当てられていた席はポディウムといういわゆるP席なのだが、ちょうど指揮者が駆け下りてくる階段の近くで、Angelaもそこをおりてくるのでなかなか眺めが良かった。
音はどうかと思ったので、休憩後に下手のサイドで空いている席に移らせてもらった。
そちらのほうがもちろん音はよかった。
しかし、コンセルトヘボウってほんとにすてきだ。内装も美しく、音響もやはり素晴らしい。その空間にいるということだけでうっとりしてしまう。
今回の指揮者もテノールもルーマニアの人らしく、Angela様への敬意が強く感じられた。
自分では選ばないタイプのコンサート、とても楽しかった。
こういう機会をくださったレイネさんに、心から感謝!

 

 

*1:ものすごくいろいろ当たるので、食あたりにならないかと心配なのです

*2:ホテルからタクシーを頼んで行ったのだが、この時のレセプションとコンシェルジェの反応の良い事!帰ってからも「どうでした?よかったでしょう」とコンヘボの特別感を感じた

*3:来日公演の折、『カルメン』のミカエラ役だったAngelaがカツラが嫌だと言って名古屋公演を降板した事件